今回は『ザラストオブアス2』のクリア後評価や感想について

本作は2013年に発売された『The Last of Us』の続編です。
私も発売日に購入して約25時間程度で本編をクリアしました。

そこで今回は、『The Last of Us Part II(ザラストオブアス パート2)』のクリア後評価や感想(下部にストーリー感想)について書いていきたいと思います。

クリア後評価や感想

※『The Last of Us Part II』 (日本語版)発売日アナウンストレーラー

本作は2020年6月19日に発売されたラストオブアスの続編です。

ストーリーは前作の数年後が舞台になりますが、チャプターの間に3年前、2年前と過去の話が入るため、現在と過去が切り替わりながら進んでいきます。

そして、本作の主人公は前作のジョエルからエリーに変更となり、エリーの復讐劇が描かれるのですが、新キャラでエリーと同程度の操作キャラクターも登場します。

本作のチャプターは1~11まであり、チャプター数で言えば前作と大した違いはありませんが、各チャプターが長いので前作よりもボリュームがありました。

本編クリアまでに掛かる時間は約25時間程度といったところです。

全体的なゲームシステムは前作と変わらず、基本的には一本道のステージを進んでいき、収集アイテムとして遺物/日記/コイン/カード/金庫/作業台などがあります。
他はクラフト素材、回復アイテム、弾薬とシステム面だけ言えば前作とほぼ同じです。


「サプリメント」を集めてキャラクターのスキル強化
「部品」を集めて作業台から所持している武器の性能強化といった感じですね。


出現する敵も前作と同じで感染者+生存者の敵となりますが、感染者には前作で登場したランナー、クリッカー、ブローターの他に新種のストーカー、シャンブラーがいて、ボス級の感染者も登場しました。

前作がうろ覚えなのですが、匍匐が追加されている+戦闘ではL1の回避で敵の近接攻撃を回避出来るようになった事から回避⇒カウンターの要領で攻撃出来るので結構面白くなっています。

中でも特に凄いと思ったのが敵のAIで、戦闘中の動きが良く出来ていたり、各NPCに名前があるのか、敵を殺すと他の敵が殺した敵の名前を叫んだり怒るので、かなり丁寧に作られている印象はあります。

なので、ゲームシステムだけ見れば前作の正統進化という感じなので良作と言えるでしょう。

一応、ここからがストーリー評価ですが、かなりネタバレが含まれるので真っ白な状態でプレイしたい方は見ないようにして下さい。

ちなみに、Amazonレビューもネタバレの嵐になっているので購入前ならAmazonも見ない方が良いです。

ストーリー評価や感想


まず、本作ではゲーム開始序盤の時点で前作の主人公「ジョエル」がエリーの目の前で新キャラ「アビー」に殺されてしまいます。

発売前からエリーの復讐劇が描かれると言われていたので予想はしていましたが、流石に前作主人公が死ぬのはないだろうという気持ちもあり、予想通りとも予想外とも言える展開でした。

そして、本作ではジョエルを殺した「アビー」がもう一人の操作キャラになります。
※元ファイアフライで、前作ラストでジョエルが殺した医者(科学者)の娘


簡単に言えばチャプター「シアトル1日目」~「シアトル3日目」をエリー視点で進行、その後でアビー視点の「シアトル1日目」~「シアトル3日目」を進行⇒ラストの展開へ

序盤にジョエルが死亡した時点で私はかなりやる気がなくなったのですが、最後までプレイするとストーリー展開は良く出来ていて楽しめた、というのが正直な感想です。

エリー視点のチャプター(1日目~3日目)ではアビーの仲間を殺すことになり、その時点では敵側のキャラクターに何の感情も抱くことはないのですが、アビー視点で敵側のストーリーを見ることで様々な角度から考えられるといった感じになります。

ただ、この時に「アビーは操作したくない、いらない」という方だと感情移入出来なくて糞ゲーに感じると思います。

そして、本作ではジョエルを殺されたエリーの復讐となりますが、合間合間に挟まれる過去話のチャプターにジョエルが登場します。

ジョエルの死が雑に扱われているわけではなく、過去話ではジョエルが本当の父親のようにエリーに接している場面や前作のラストの嘘がバレて二人の間に溝が出来るシーンなどがあり、エリーの悩みも丁寧に描かれていました。

ジョエルが死んだ後にエリーがジョエルと距離を置いていたことに後悔しているような描写もあるので、何の前触れもなく大切な人を失って初めて感じる後悔や悲しみを描きたかったのかもしれません。

また、エリーはジョエルを目の前で殺されたことがトラウマになり、フラッシュバック(ジョエルが死ぬ姿)に悩まされている描写もあります。

アビーも父親を殺されたことで悪夢を見ている描写があるため、お互いに復讐を終えることで解放されると思っているのだと思います。


しかし、アビーはアビーのチャプターで人を救うことで悪夢から解放され、エリーはラストのチャプターでアビーを絞め殺す寸前にギターを弾くジョエルの姿(ジョエルとの最後の会話)を思い出して殺すのを止めるため、最終的にはお互いに殺し合うのを止めます。

最後までプレイしなければピンと来ないと思いますが、製作側が伝えたかったのは「ウォーキング・デッド」のモーガンのセリフを借りるところの「全ての命は尊い」ということかなと感じました。
キャラクターが気持ちを吐露する場面は少ないので、ストーリーの解釈は人それぞれだと思いますが。

最初は糞キャラとしか思えなかった敵側キャラも終盤はそこまででもなくなったので、個人的にジョエル死亡の糞展開から始まったにしては演出やシナリオが良く出来ていたと思います。

そう考えると敵が仲間を殺されて怒ったり叫ぶのも、そういった人の感情をリアルに伝えたかったからではないかとも思いますね。

ジョエルはジョエルで前作のラストでファイアフライを皆殺しにしたのはやり過ぎ感があり、普通に考えれば復讐されても仕方がないことをしているわけで、こういう展開もあるのかなと…

とは言え、これらはジョエルが無残に殺されたことを受け入れてストーリーをしっかりプレイした後の感想で、やはりそもそもジョエルが死亡すること自体に納得出来ない気持ちは強いです。

元々『The Last of Us』はジョエルとエリーの絆を描いた作品であり、二人のストーリーが魅力的で高評価を得ていた作品でもあると思うので…

ドラマや映画ならまだしも、ゲームは主人公=プレイヤーの分身みたいなものなので前作の主人公が死ぬというのが、そもそもあり得ないと思いますね。

前作でファイアフライを皆殺しにしたと言ってもやはり主人公補正というのはありますし。

それにジョエルが死亡してしまうと、どんなにストーリーが良く出来ていても最終的には「でもな~」という不満点が残るので、やはり前作のファンが求めているようなシナリオ展開で作るのが正解だったと思います。

前作のエリーの免疫や感染者の治療法関係だったり、ジョエルがエリーに嘘をついた事だったり、エリーの復讐以外にも考えられるシナリオがありそうですし、

復讐劇を描くにしても、新キャラのディーナやジェシーが殺されてエリーが復讐に走り、ジョエルが否定しつつも協力するといったシナリオでは駄目だったのか?とも思います。

そのため、個人的には“かなり良く出来た前作のBADエンド”という印象で、予想外に楽しめたものの求めているストーリーではなかったという感じになります。

やはり人の死をリアルに描いているのは鬱ゲーと言っても過言ではなく、プレイする人によっては胸糞悪く感じるでしょうし、単体作品ならまだしも続編タイトルなのに全体的な雰囲気が前作と違い過ぎているのも問題かと

他に気になった点で言えば、改めて日本語トレーラー(上記記載)を見ると、トレーラーのラストの詐欺具合が酷過ぎることですね。


というより、トレーラーのラストのシーンは本編では存在せず、このシーンのジョエルが本編ではジェシーなので急なシナリオ変更(本来はジョエル生存)があったのかもとも感じます。

もしそうであれば何故変更してしまったのかと残念で仕方がないのですが。

とりあえずストーリーが印象に残る作品であることは間違いなく、鬱ゲーや胸糞展開が大嫌いという方には全くおすすめ出来ませんが、ジョエルの死を何とか受け入れられる方で胸糞展開にも耐えられる方ならそこそこ楽しめるかと思います。

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以上で『ザラストオブアス2』のクリア後評価や感想についてでした。