風来のシレンというゲームをみなさんはご存知でしょうか?
風来のシレンとは、チュンソフト(現在はスパイク・チュンソフト)が企画・開発した「不思議のダンジョン」シリーズの第2弾として誕生したゲームです。

不思議のダンジョンとは、入る度にマップが変化するという今までに類を見ない画期的なダンジョンシステムの1つです。
この入る度に変化するダンジョンシステムのおかげでゲームをプレイするユーザーをいつでも新鮮な気持ちにさせ、長く遊んでも飽きがこないように工夫し、いつでもハラハラ・ドキドキといった緊張感を持ってプレイ出来るような仕組みとなっています。

不思議のダンジョンを用いたゲームソフト第1弾として発売されたのがスーパーファミコン専用ソフト「トルネコの大冒険~不思議のダンジョン~」です。
この他に類を見ないシステムの甲斐あって人気を集め、トルネコの大冒険は大ヒットとなりました。

そこで、不思議のダンジョン第2弾として企画・開発されたのが「風来のシレン」というわけです。

風来のシレンの戦闘システムは通常のRPGとは違い、プレイヤーが1歩進むと敵も1歩進むというターン制を取り入れており、この独特なシステムのおかげが功を奏し、今ではたいへんメジャーなゲームソフトとして知名度が広まっています。

しかし、風来のシレンには数々の作品が存在し、初めてプレイされる方はどの作品から手を付けて良いか分かりませんよね。そこで、風来のシレンでもっとも人気の高い作品をご紹介したいと思います。

不思議のダンジョン2

1995年の12月にスーパーファミコン専用ソフトとして発売された風来のシレン第1作目「不思議のダンジョン2 風来のシレン」はチュンソフトのオリジナルキャラクターである風来坊のシレンが様々なダンジョンに果敢に挑むダンジョン型RPGゲームです。
トルネコの大冒険は西洋風の世界観を持つゲームだったのですが、それらを一新し純和風の世界観を繊細に再現した風来のシレンは日本人の私たちにとっては、とてもとっつきやすい内容となっています。

風来のシレンとしては1作目にあたりますが、不思議のダンジョンシリーズとしては2作目に当たるため、タイトルには「2」という数字が表示されています。
ですが、トルネコの大冒険と風来のシレンを別タイトルとして確立し、不思議のダンジョン3というタイトル名は存在しません。

トルネコの大冒険のシステムを基本とし、それに肉付けするような形で様々な要素が付加され、風来のシレンは誕生しました。
風来のシレン1作目はこれからの不思議のダンジョンシリーズへ多大な影響を与えたと同時に不思議のダンジョンシリーズの完成形にさせた基盤となる作品のため、完成度の高いゲームタイトルと言えます。

また、風来のシレンではダンジョン内にショップが登場するようになり、このお店の登場によって単なるスコアとして存在したお金が非常に重要な役割を担うものへとなったのです。
ショップの品物を盗んで大量の敵を出現させたり、不要なアイテムでも所持金を増やすために入手するなど戦略性の高いゲームシステムとなっています。
他にもダンジョン内では新たなアイテム「壺」が登場し、主人公シレンのアイテム所持数を大幅アップさせることが可能となりました。
しかし、壺の種類によっては自由自在にアイテムを取り出すことが不可能などといった壺も存在し、プレイヤーを悩ませる存在となっています。

他にも武器や盾などのアイテムを合成したり、メインのダンジョンへ進む途中には町や村が存在するなどトルネコの大冒険から様々な要所が追加されています。
また、1フロアに長時間居座ると突然突風に煽られるなどのデメリットもあり、なんとダンジョンでは無い町でも突然の突風に見舞われることもあります。

不思議のダンジョン2 風来のシレンでは、ダンジョン内に旅をサポートしてくれるNPCが登場したり、ボスモンスターやクリア後の特典などもあるので、長く遊ぶことが可能となっています。
ローグライクゲームの基礎を築いた風来のシレンは他のローグライクゲームにも影響を与えたとして今でもたいへん人気の高い作品となっています。

 

風来のシレン4

2010年の2月に発売された風来のシレンシリーズ第4作目「不思議のダンジョン フライのシレン4 神の眼と悪魔のヘソ」は純和風の世界観から一変し、南国テイストな世界観となっています。
前作の風来のシレン3は戦闘のテンポが悪く、物語もいまいちという酷評を受け、大幅に改善したのですが、前作のこともあり発売前はあまり人気がありませんでした。
しかし、発売するや否や前作で不評だったシステムやストーリーが改善されており、さらに新たな要素が加わったことで汚名返上することが出来たのです。

風来のシレン4は南国が舞台ということもあり、シレンの食糧がおむすびからバナナへ変更され、バナナの色彩に応じて回復量が増減するというユニークなものとなっています。
また、イラストやグラフィックが「ポケモンと不思議のダンジョン」に近いため、老若男女問わず人気の高い作品となりました。
バトルのテンポも軽快になり、携帯ゲーム機ではトップクラスに入るほどです。
しかし、テンポが速すぎでミスをする方も多く賛否両論となっています。
風来のシレン4では時間経過の概念を追加し、ダンジョン内の敵も昼夜限定のものへと切り変わり、松明を持たないでダンジョンに入ってしまうと視界が悪くなり、狂暴化したモンスターたちから会心の一撃を御見舞され、瀕死の状態に陥ってしまうなんてこともすくなくありません。しかし、主人公のシレンも毎度やられるわけではありません。
夜に使うと絶大な効果を発揮する夜限定の技を用いることで夜に登場する強力なモンスターたちを退治することが可能となっています。

他にも様々なシステムが改善され、多少粗さが残るも新要素の効果によってゲームが快適に進めるようになり、良作ゲームとしてランクインしています。

風来のシレン5

2010年の12月に発売された風来のシレンシリーズ第5作目「不思議のダンジョン 風来のシレン5 フォーチュンタワーと運命のダイス」は風来のシレン4のおよそ10か月後に発売された最新作です。
好評だった風来のシレン4のシステムを生かしつつゲームのバランスを調節したタイトルです。
まるでおとぎ話のような雰囲気を漂わせる反面、厳粛な物語の一面も見せてくれます。風来のシレン5は「風来のシレンGB2砂漠の魔城」と「風来のシレン3」の間の作品となっています。

風来のシレンでは、スーパーシレンという新たなシステムが追加されており、敵と戦闘を行うことで覚醒ポイントが蓄積されます。
そのポイントが一定量を超えるとシレンが覚醒直前状態となり、条件を満たすことでスーパーシレンが解放されます。
しかし、様々な要素が追加されたためシステムなどが複雑になってしまい、新しいユーザーの獲得が叶わず、さらに前作からたった10ヶ月で発売したことで売上本数が伸び悩むという結果になっています。

しかし、2人で協力やバトルなど通信プレイで遊ぶことも可能ですし、難易度も控えめに設定されているため初心者でも楽しく遊ぶ事が出来る隠れた良作ゲームとなっています。

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風来のシレンシリーズは他にも任天堂64専用ソフト「不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来!シレン城!」「不思議のダンジョン 風来のシレン4plus 神の眼と悪魔のヘソ」などがお勧めされています。
どれもやり込み要素が強く、完成度の高い作品として人気のあるゲームタイトルですので、興味を持たれた方は1度風来のシレンシリーズに触れてみてはいかがでしょうか?