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『Innocent Grey(イノセントグレイ)』は、PCゲームを制作しているブランドです。

様々なゲームをプレイしてきましたが、アドベンチャーゲームのジャンルでは一番好きなブランドと言っても過言ではありません。

そこで今回は、Innocent Greyの作品一覧やおすすめ作品・評価に『殻ノ少女3』についてまとめていこうと思います。
サブブランドに『Noesis(ノエシス)』もありますが、今回はイノグレの作品のみの紹介です。

Innocent Grey

このブランドの特徴は、猟奇的なミステリー綺麗な原画の二つだと考えています。
最近だと『FLOWERS』が発売されたことで百合要素も本格的に加わってきました。

グロテスクな表現などが多いため、人を選ぶブランドですが、毎回作品の完成度が高く、合う人ならハマること間違いなしです。
また、店舗特典などがないことでも有名ですね。正確には『殻ノ少女』から廃止しているのですが、この結果、中古商品が少なく、人気がある作品は、新品同様の値段で取引されていますね。
それとグッズがほとんどプレミア価格になっていて、ファンには辛い現状でもあります。
わたしも古い作品のサントラなどが手に入らなくてどうしようかと悩んでいるところです。

 

Innocent Grey作品や繋がり

『虚ノ少女』と『FLOWERS 夏』のストーリーは、ネタバレになってしまうので記載していません。

・カルタグラ 〜ツキ狂イノ病〜 2005年4月28日

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舞台は終戦から6年が過ぎた日本の上野。探偵の高城秋五の元にかつての上司である有島一磨が一つの依頼を持ちこむ。
「逗子の良家息女が失踪」。娘の父親は、娘の捜索を警察官である有島一磨に依頼する。これまでにも有島一磨から仕事を紹介されていた彼からすればなんてことのない依頼である。捜索する人物を除けば。捜索対象は上月由良。高城秋五がかつて逢瀬を交わした娘であった。そして戦争と同時に別れを告げた相手。依頼主が待つ逗子に到着すると、上月 由良の妹である上月 和菜から姉の捜索を懇願される。だが、父親の上月慶一郎は密かに高城秋五に告げる。「あの娘は、本当は死んでいるんですよ……」と。
その頃、上野で頻繁に発生する事件に、警察は頭をかかえていた。事件の発端は川からあがった一人の少女の死体。少女はバラバラに切り刻まれた状態で発見される。警察が事件の糸口をつかめぬまま犯行は連続して起き、死体を切り刻む手口は鮮やかに、そして常軌を逸していく。それを指し示すかのように、以前よりも綺麗に切断された死体が、子宮を食いちぎられた状態で発見される。
交差する2つの事件。戦争の跡が残る上野を舞台に惨劇の幕が開く。

・PP -ピアニッシモ- 操リ人形ノ輪舞 2006年9月29日

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昭和11年の、二・二六事件をきっかけとして軍国化を進める日本が舞台。主人公・玖藤奏介は東京にあるジャズバー・CADENZAで用心棒兼ピアニストとして働いていた。奏介はある夜、狂気じみた目をした芸妓に襲われる。傷を負いながらも危機を乗り越えて奏介はその場を立ち去る。
しかし翌日に仕事場のバーに出勤した奏介は、昨日の芸妓が惨殺死体で見つかり、奏介は指名手配されていることを告げられる。バーのマスターに「人殺しを雇い続ける訳にはいかない」と言われて奏介は仕事を失う。
見に覚えのない罪のために、追われる身となってしまった奏介。追手から逃げる奏介は、家出少女・白河綾音と出会う。綾音は奏介が嘘を吐いているようには見えないと言い、奏介とともに事件の調査をし始める。

 

和み匣 2007年4月6日
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・殻ノ少女 2008年7月4日

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昭和31年のある春の日、時坂 玲人は井の頭公園で出会った少女・朽木 冬子から「本当の自分を見つけ出してほしい」という依頼を受けた。 同じころ、玲人は警視庁時代の同僚だった魚住から、少女ばかりを狙った連続殺人事件の調査の依頼が来た。 そして、玲人の妹である 紫の通う櫻羽女学院の教頭からも、行方不明になった生徒の捜索の依頼が来た。
教頭の依頼を受ける形で、櫻羽女学院へ潜入したところ、玲人は冬子と再会した。

・虚ノ少女 2013年2月8日

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※前作との繋がりが強いためあらすじは省きます。

 

・クロウカシス 七憑キノ贄 2009年12月11日

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1964年東京オリンピックを控えた年の冬、東京の私立大学に通う古林智士は民俗学ゼミの先輩・切原想子に連れられ、北上川の上流に位置する七月村の伝承を調査するため現地へ向かう。途中道に迷ったあげく吹雪にあい遭難しかけるが、運良く通りかかった七月紅緒の馬車に拾われ、山間に建つ彼女の屋敷に迎えられる。折りしも屋敷では三女・詩音の結婚式当日であり、智士と想子も客人として招かれ出席するが、翌朝新郎の六曜勇が他殺体で発見される。電話線が切断されている上、麓の村へ通じる唯一の道である吊り橋も人為的に落とされている事が判明。誰が殺人犯かも分からないまま、次に麓から御用聞きがやって来て事態が知れるまでの三日間、智士は陸の孤島となった屋敷で他の十一人と共に過ごす事を余儀なくされてしまう。

・FLOWERS 春篇 2014年4月18日

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聖アングレカム学院には、仮初の友をつくって学園生活を共にする制度”アミティエ”を設けていた。白羽蘇芳は”アミティエ”によって自らの心の傷をいやすべく、その学校に編入した。

 

・FLOWERS 夏篇 2015年4月17日

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※前作との繋がりが強いためあらすじは省きます。

『FLOWERS』のみが全年齢作品となっており、他の作品は成人向けとなります。

 

パラノイア

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2010年に発売された『パラノイア Innocent Grey premium box』には
・カルタグラ 〜ツキ狂イノ病〜
・PP -ピアニッシモ- 操リ人形ノ輪舞
・和み匣
・殻ノ少女
以上の4作品が収録されているので、今から『イノセントグレイ』の作品に触れてみたいという方は、これを購入することをおすすめします。

 

イノグレ作品 世界観の繋がり

『イノセントグレイ』の作品は、世界観が繋がっているものも多いので、簡単に説明していこうと思います。

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まずは『イノセントグレイ』の作品の中でも代表的な『殻ノ少女』シリーズから
こちらのシリーズは『カルタグラ』から密接に繋がっているため、『殻ノ少女』からプレイするのは、やめておいたほうがいいです。
『カルタグラ』の4年後が舞台となっており、『カルタグラ』に登場していた主人公や主要キャラクターも多く登場しています。

そして『殻ノ少女』は全3部作が予定されており、2013年に発売された『虚ノ少女』が2作目ということになります。
『虚ノ少女』は、『殻ノ少女』のトゥルーエンド後のストーリーとなっているので、完全に続編です。
『カルタグラ』は飛ばしても『殻ノ少女』を飛ばすのだけはやめておきましょう。

 

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『PP -ピアニッシモ-』と『クロウカシス』は、それぞれ単体の作品となっています。

 

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そして『和み匣』が『カルタグラ』と『ピアニッシモ』のファンディスクとなっており
・『カルタグラ』のアフターストーリー
・『カルタグラ』の主要キャラの過去編
・『カルタグラ』と『ピアニッシモ』に登場する女性キャラクターを集結させた学園モノのスピンオフストーリー
・イノグレ作品によく登場する屋台の親父のミニゲーム
の4つが収録されています。
そのため実質『カルタグラ』のファンディスクという感じですね。

 

イノグレ作品 プレイ順番

簡単にオススメのプレイする順番を書くと
シリーズもの
・カルタグラ→和み匣→殻ノ少女→虚ノ少女→3部作目待ち
・FLOWERS春篇→夏篇→秋篇→冬篇
単体でプレイ可能
・ピアニッシモ、クロウカシス
という感じです。

最後に『FLOWERS』は、完全な百合作品となっています。
対象年齢が全年齢の作品で、PSVitaでも発売されていますね。
こちらは全4部作となっていて2017年9月15日に発売された冬篇で完結となっています。

作品感想

まずこれは作品全体を通して言えることなんですが、グロテスクな要素が高いため、人によっては受け入れられないということもあると思います。

『カルタグラ』

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こちらはPS2でも発売されているのですが、こちらはオススメできません。
猟奇殺人などがテーマとなっているので、PS2版になることでそういった要素を除くと、どうしてもイマイチな仕上がりになってしまいます。

作品内容は、昭和ミステリィ作品となります。世界観や背景が非常に作りこまれており、デビュー作でありながら非常に高評価を得ている作品です。
BGMやグラフィックも良いのですが、推理モノでありながら、主人公があまり推理しない作品となっており、主人公のせいで評価が下げられていることも多いようです。
主人公自体がダメというわけではなく(個人的には好きな主人公です)、推理モノを期待すると肩透かしを食らうかもしれません。

私も本作はイノグレ作品の中でも特に好きな作品の一つですが、どうやっても救えないキャラがいたりもするので鬱系が苦手な方は注意しましょう。
と言ってもイノグレの成人向け作品ではよくある事ですが…

『ピアニッシモ』

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こちらも作品自体の完成度は高く、特に音楽が良い感じに仕上がっています。
しかし、前作『カルタグラ』のシナリオに比べると消化不良感があるのも事実ですね。
主人公とヒロインによる推理が多くありますので、推理モノとしては前作よりも良かったと思います。

『和み匣』

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上述したように『カルタグラ』と『ピアニッシモ』のファンディスクとなっています。
収録されているものの中でも特に『カルタグラ』のアフターストーリーは、絶対にプレイしたほうが良いです。

他のストーリーは本編とはあまり関係のないものになりますが、鬱要素やグロ要素がないので、息抜きにプレイすると良いかもしれません。

『クロウカシス』

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こちらはシステム面で不評となってしまっている作品です。

シナリオやキャラはよくできているのですが、探索フェイズという今までの作品にはなかったシステムが導入されており、館を自由に探索できる時間がしょっちゅうあります。
1周目の時点では悪くないのですが、特定キャラの後日談(3分ぐらいのもの)を見るためのフラグを立てるために同じ部屋を繰り返し移動したりと、とにかく面倒です。
シナリオは悪くなく、いつもどおりの『イノセントグレイ』という感じなので、システムだけが残念でしたね。

『殻ノ少女』&『虚ノ少女』

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これらは二つまとめますが、非常に良く出来ている作品です。

『イノセントグレイ』の作品は、ミステリィということで、どれも詳しく書くとネタバレになってしまうのですが、『イノセントグレイ』の中でというより、ADVゲームの中でもトップクラスに面白い作品だと思っています。
BGM・シナリオ・グラフィックどれをとっても完成度が高いです。
特に『殻ノ少女』ED曲の「瑠璃の鳥」はとても良い曲ですね。

主人公による推理パートもちょくちょくあるので、推理モノとしても楽しめる内容になっていると思います。
『虚ノ少女』でのエンディングは、衝撃的すぎて忘れられないですね。
上述したようにストーリーが密接に関わっているため、『カルタグラ』からのプレイを推奨します。

『FLOWERS』

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全年齢で「百合」ということで、殺しのない『イノセントグレイ』作品といった感じの仕上がりです。

推理要素などはもちろんあるのですが、「春篇」の推理パートは難易度が高かったように思います。
百合モノとして「春篇」と「夏篇」でメインとなるキャラが違っており、「秋篇」でも主要キャラが違ってくるとのこと。
新キャラもいますが、ほとんど「春篇」からのキャラでストーリーが展開されていき、主人公も基本的には、「春篇」の主人公白羽 蘇芳となっていますね。

全4部作で学園の謎が徐々に明らかになっていくとのことですので、これからの展開に期待です。
ちなみに、そこまで百合要素は強くなく、どちらかというと女の子同士の友情メインと言えなくもないです。

2017年9月19日追記 先日発売された冬篇にてシリーズ完結となりました。
とても面白い作品でしたので、プレイしていない方で百合が苦手でなければ是非プレイしてみて見てください
FLOWERSシリーズ春篇~冬篇のまとめやドラマCDの関連性に続編情報

 

殻ノ少女3 発売日

『イノセントグレイ』ファンなら誰もが気になっている『殻ノ少女』シリーズ完結編となる『殻ノ少女3(仮)』
インタビューなどを見ていると『殻ノ少女』から『虚ノ少女』まで約4年かかっているが、『殻ノ少女3』まではそれよりも短い期間で発売するとの発言が多く見られます。
つまり2008年7月発売の『殻ノ少女』から2013年2月『虚ノ少女』は、大体4年半くらいですね。
それより短いということは、約3年ちょっとと考えて2016年中に発売する可能性が高いのではないかと考えています。
『FLOWERS』と並行して『殻ノ少女3』の開発も進めているとのことですので、来年には発売されることを期待しましょう。

追記 2017年現在発売されていませんが、FLOWERS冬篇が今年の9月に発売予定
前回『殻ノ少女3』の主題歌を収録したCDを含めたグッズが発売されているので、2018年に発売されそうな気もします。

追記2 冬篇発売ということで『天ノ少女』が本格的に制作されるようです。

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以上で『イノセントグレイ』の作品紹介を終わりたいと思います。